状態:NGC-MS64(UNC+/未流通+)
このところ人気が出てきたトルコの大型金貨500クルシュで、オモテはトルコ共和国、建国の父「ケマル・アタチュルク」です。ウラはオスマン・トルコ時代の金貨(「デラックス金貨=Monnaie De Luxe」)のデザインを踏襲しており、この銘柄も「デラックス金貨」と呼ばれることもあります。なお同じデザインで25K、50K、100K、250K、500Kの5種があり、500クルシュは最高額面です。直径は44ミリ、重さも約35グラム(金品位は91.7%)ある大型の金貨です。
この金貨は1942年から近年まで長期間発行されてきましたが、1979年銘以前の発行枚数は多くはありません。希少年号は1956年(13枚)、1955年(14枚)、1951年(21枚)などで、逆に数が多いのは1971年(1.5万枚)、1972年(1.5万枚)、1970年(1万枚)などです。本貨1962年銘は1228枚しか発行されておらず、希少年号といっていいでしょう。
さてこのコインについてです。
この銘柄はオモテのケマル周辺がフラットなフィールドになっており、ヘアラインやキズが付きやすいです。本貨もこの部分にわずかなヘアラインが見えますが、この銘柄にしては軽微です(2〜5番目の写真でご確認ください)。それ以外に目立った欠点はなく大変きれいなコインです。輝きもオモテ/ウラともしっかりと残っており、概して高状態です。なおNGC社によってこの年銘は14枚が鑑定されていますが、上位鑑定はMS67(1枚)、MS66(2枚)、MS65(2枚)、MS64(本貨含め4枚)となっています。この銘柄の平均的な状態はMS63あたりですので、本貨は平均より少し上の状態です。
なお冒頭のようにこの銘柄は最近人気化しています、発行から60年ほどが経ち、そろそろアンティークコインとして市場は見始めているのではないかと思います。ここ数年、店主は国内のオークションでこの銘柄を目にしていませんが、2022年4月に国内で開かれたオークションで、この銘柄の1961年銘(発行枚数619枚)が出品され62.5万円で落札されています。落札者の総支払額は69万円ほどになりましたが、状態はPCGS-MS63で本貨より1グレード下でした。
なお足元でアメリカの高い金利水準にもかかわらず、金(Gold)の価格は上昇基調で、現在(2024年10月11日現在)の価格は1グラム=税込み13,900円ほどです、本貨には約32グラムの金が含まれていますので、金の地金価格だけで44万円以上になります。発行数も少なく有望な銘柄だと思います。
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■サイズ:直径44ミリ、重さ約35.08グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGCの鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
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