□状態:NGC-PF64+ Matte(FDC/完全未使用)
イタリア王国の3代目国王ヴィットリオ・エマニュエル3世(在位1900年-1946年)時代に発行された大型金貨100リレです。この王様はコイン研究家・収集家として知られ、多くのきれいなコインを残しています。本貨は1925年の発行で、在位25周年と第一次世界大戦参戦10年目を記念して発行されました。発行数は5000枚ですので、この時代に発行された金貨としては少ないほうです。
ヴィットリオ・エマニュエル3世時代に発行された大型金貨としては、1912年に発行された100リレ(「豊穣の女神/発行数7029枚)と双璧をなす人気のコインで、オモテ面はご本人の肖像、その下には力と平和を象徴する樫の小枝と王冠が描かれています。この王冠は『ロンバルディアの鉄王冠』と呼ばれるキリスト教の聖遺物の一つで、歴代の神聖ローマ皇帝やその系譜に連なるイタリア王の権威の象徴です。ウラはギリシャ神話に出てくる徳と武勇の神様ヴィルトゥスで、右手には勝利の女神ヴィクトリアを持っています。
さてこのコインについてです。
この金貨はNGCのケースに印字されているように、Matte仕上げ(マット仕上げ=艶消し状の仕上げ)されています。当時はすでにカメラが普及期に入っており、撮影用ライトの下できれいに映るように考案されました。マット仕上げされたコインの始まりは、イギリスのエドワード7世が1902年に発行した5ポンド金貨だと思います、コイン研究家としてヴィットリオ・エマニュエル3世は多少の競争意識があったのかもしれません。おかげで店主も簡単に撮影することができました、たしかにマット仕上げはきれいに写真が撮れます、ありがとうヴィットリオ!
このコインはご覧のようにキズやスレ、摩耗などほんど欠点は見えません。全体的に落ち着いた艶消し状でNGC社の鑑定通りの素晴らしい状態です。
なおNGCよるこの銘柄の鑑定枚数は174枚ですが、分布は以下の通りです。
MS67:2枚
MS66:12枚
MS65:14枚
MS64+:7枚 ←ココです(上位20%以内)
MS64:32枚
MS63:51枚
MS62:29枚
MS61以下:27枚
ここのところヨーロッパの金貨は全般的に値上がりしていますが、ヴィットリオ・エマニュエル3世の100リレも同様です。近いところでは今年4月(2023年4月)に国内で開かれた大手オークションで、この銘柄の高状態が2枚出品されました、落札価格は以下の通りです。
1. NGC-PR63 Matte:ハンマープライス190万円(落札者の支払額は約211万円)
2. NGC-PR64 Matte:ハンマープライス240万円(同約266万円)
本貨はNGC-PR64+ Matteですから、2のコインより高鑑定です。
■最寄りの郵便局に「局留め」で発送できます。ご希望の際は、ご注文画面の「お届け先の入力」欄に、留め置きを希望される郵便局の情報をご入力ください。郵便局で受け取る際は、荷物の追跡番号と、ご本人だと証明できるもの(住所などが記載されているもの)が必要になります。
■サイズ:直径34ミリ、重さ約32.26グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGCの鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
■ゆうパック、もしくはクロネコヤマト便でお届けします。
■お支払いについて:本商品は銀行振り込みでお受けしております。
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