□状態：NGC-MS62（UNC-）
ムガール帝国は17世紀なかばに成立し、その後も北インド中心に強い勢力を持ちましたが、6代皇帝アウランゼーブ（1658年-1707年）時代には、全インドを支配下におき最大の版図を築きました。このコイン（KM-315.30）はアウランゼーブ統治下の1696年に発行されたモハールです。
クラウスのカタログ（Standard Catalog of World Coins 6th Edition）によりますと、本貨の価格ガイダンスはXF40で1100ドル、それを超えるグレードの評価は記載ありません。
さてこのコインですが、ムガール帝国はインドにあった国ですが、イスラムの影響を受けウラ／オモテともペルシャ文字です。店主は読むことができませんが、オモテはアウランゼーブ自身の名と称号を挿入した2行詩
『輝く太陽のように世界中で貨幣を打ち、発行した。
シャー・アウランゼーブ・アーラムギール』
と書かれているそうです。
状態はNGC社の評価でMS62ですから、この銘柄にしてはマズマズの状態です。この銘柄（KM-315.30）は1687年から1704年まで発行されており、1696年銘はNGC社によって2枚鑑定されています。一枚は本貨（MS62）で、もう一枚はAU50です。MS62ですからオモテ／ウラともやや摩耗が見られますが、目だったキズもなくオリジナルの輝きをとどめています。良いコインだと思います。
■サイズ：直径約21ミリ、重さ約10.8グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っています。真贋は同社によって保証されていますのでご安心ください。
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