□状態:PCGS-MS64+(UNC+)
昨年、明治1円銀貨(「円銀」)は急に値を上げました。おそらく中国人の買いによるものだと思います。数年前まで中国人のコイン投資といえば、中国コインと相場が決まっていたのですが、一昨年あたりからアジアのマイナーコインやアジアの貿易銀へと広がってきたように思います。そしてここにきて円銀が投資対象に加わった形で、昨年の急騰となりました。その結果「日本貨幣カタログ」の最新版(2022年版)の明治1円の価格ガイダンスはほぼ全面改訂されました。店主はこのカタログがこれほど広範に価格改訂されたのを初めて見ました。
円銀は万年停滞銘柄で、ここ十何年にわたり目立った動きはありませんでしたが、やっと相場は動き出した観があります。それでもまだ同時代の中国コインに比べれば、相場水準は天と地ほどの差があります。たしかに発行枚数は多いのですが、その点では中国コインだって負けていません。特に状態の良い円銀やプルーフライク貨などは、まだ上昇の過程にあると店主は思います。
なお昨年発行の「日本貨幣カタログ2021年版」によりますと、円銀明治23年の未使用が5.5万円、完全未使用が9.5万円でしたが、2022年版では未使用が7.5万円、完全未使用が12万円と評価を上げました、それでもすでにこの価格は過去のものになってしまいました。来年もこのカタログは訂正が必要になりそうです。
さてこのコインですが、ご覧のようにオモテ(龍)/ウラ(一円)ともほとんどヘアライン、キズなどありません。ウラ面のフィールド部分にわずかなバッグマーク(注)があるだけで、PCGSによるMS64+は妥当な評価だと思います。なおご覧のように特にオモテ面には少し金色がかったトーンが乗っていて色彩のきれいなコインです。
注)バッグマーク:出来上がったコインを輸送する際に入れる袋の中で、コイン同士がぶつかり合うことによってできるキズ。
なおPCGSによって本貨(明治23年)は331枚鑑定されていますが、上位鑑定は以下の通りです。
MS66:1枚
MS65:3枚
MS64+:4枚 ←ココです
MS64:30枚
MS63:91枚
MS62:72枚
MS61以下:130枚
従って本貨は上位2.4%に入ります。円銀の明治26年までは発行枚数が少なく、(特年を除き)それ以降の年号より値は張ります。
■サイズ:直径約38.1ミリ、重さ約26.96グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるPCGS社の鑑定済みケースに入っています。真贋は同社によって保証されていますのでご安心ください。
■ゆうパックもしくはクロネコヤマト便でお届けします。
■お支払いについて:本商品は銀行振り込みか、クレジットカード決済でお受けしております。
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