□状態:NGC-MS66
このコインは1855年に現在のドイツにあったブラウンシュヴァイク・ウォルフェンビュッテルという公国で造られた2ターレル銀貨です。1800年代に現在のドイツおよびオーストリアの諸侯国で2ターレル共通規格の大型銀貨が発行されましたが、このコインもその一つです。表面は公国の領主ヴィルヘルム(在位1830-1884年)が描かれていますが、このコインが発行されたのは1855年ですのでヴィルヘルム50歳前後の肖像ということになります。白眉は公国の紋章が描かれた裏面の方で、ご覧のように刻印といい打刻といい、素晴らしい出来栄えです。この銘柄には前期(1842年-1850年)と後期(1850年-1855年)がありますが、本貨は1855年に造られた後期(KM-1140)のものです。発行枚数は後期が圧倒的に多く、本貨1855年には約62万枚が発行されています。
このように発行枚数という点では、同時代の2ターレルにしては多いほうではありますが、
同時代のフランスで発行されたナポレオンの5フランは、年によっては数百万枚というオーダーで発行されていますし、少し時代は下りますが明治の日本で発行された一円銀貨は、年によって数千万という単位で発行されています。
しかも本貨はMS66と極めて良い状態です。NGC社の鑑定分布をみますと、総鑑定数24枚のうちMS66は最高鑑定(同位3枚)、以下65が1枚、64が2枚、63が4枚と続きます(2021年1月現在)。
この銘柄のすべての年号(1850-1855年)の鑑定数をみても、総数37枚のうちMS66は上から2番目です、ちなみに最高鑑定はMS67+です。
さらに同時代の2ターレルすべてをみてもMS66は極めて高鑑定です。NGC社の鑑定分布によれば同時代の2ターレルの総鑑定数は1828枚ありますが、分布は以下の通りです。
MS67 : 5 枚 (67+の1枚含む)
MS66 : 29枚 ←ココ
MS65 : 86枚
MS64 : 187枚
MS63 : 294枚
MS62以下:1227枚
つまり2ターレル全体で見ても、このコインは6番目の高鑑定品ということになります。希少性と美しさという人気化の2つの要素を備えた良いコインだと思います。
■サイズ:直径約41ミリ、重さ約37.1グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定済みケースに入っています。真贋は同社によって保証されていますのでご安心ください。
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