□状態:NGC-MS63+
このコインはイギリス統治時代のインドのカルカッタで、1862年に造られた1モハール金貨です。
表面はインドの民族衣装を着たヴィクトリア女王、裏面にも東洋的な紋様が描かれておりセンスが感じられるコインです。なおこのコインの表面にはQUEEN VICTORIAと刻印されていますが、1877年にイギリス国王がインド帝国の皇帝を兼務するようになってからは、EMPRESS VICTORIA(女帝ヴィクトリア)になります。
インドでは1858年にムガール帝国が滅び、それまでのイギリス東インド会社による支配に代わって、イギリスによる直接的な統治(イギリス領インド帝国)が始まります。ですからこのコインはイギリス領インドで初めて造られた金貨ということになります。余談ですが東インド会社による統治時代にも、イギリスの王様が描かれたコイン(ウィリアム4世とヤングビクトリア)が造られていますが、それらのコインにはEAST INDIA COMPANYと刻印されています。
さてこのコインですが、1862年銘のモハールには様々なバリエーションがあります。例えば肖像面の草紋様のなかにホンの小さな「V文字」が刻印されているもの、そのVが裏面の年号の下の唐草紋様の中に打たれているもの、肖像面のヴィクトリアの胸正面のパネルの三段目に花が一つ描かれたもの、その花が二つのものなどです。これら数通りのバリエーションの市場での出現率は異なりますが、いまのところ売買相場に影響はないように見えます。
このコインの拡大写真をご覧いただけるとお分かりのように、Vの刻印は無く、胸の一番下のパネルの花は一つで、最も出現率が多いタイプです。状態はご覧のようにNGC社の評価で63+です、63+は63と64の間の評価です。この銘柄の標準的な状態は61から62程度で、63ですらめったに出てきませんから、63+は大変希少な状態です。
ご参考までに、この銘柄のNGCの(すべてのバリエーションを合算したベース)鑑定分布は以下の通りで、鑑定総数は156枚です。(2020年10月現在)
MS65:1枚
MS64:6枚
MS63+:2枚 ⇐ココです
MS63:23枚
MS62(62+を含む):62枚
MS61以下:62枚
なお英領インドの金貨は価格高騰が進んでおり、今年7月に開かれた国内のークションで、この銘柄(表にV刻印あり、花二つタイプ)のPCGS-MS63が手数料込み約85万円で落札されています。なおPCGSの鑑定分布では1862年銘全体で29枚、最高鑑定はMS64で2枚のみ、続いて63+が1枚のみ、63が4枚、62以下が22枚(2020年10月現在)と続きます。
■サイズ:直径約26ミリ、重さ約11.66グラム(金品位:91.7%)
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っております。真贋は同社によって保証されておりますのでご安心の上お買い求めください。
■ゆうパック「セキュリティ」でお届けします。
■お支払い:本商品は銀行振り込みでのみ、お受けしております。
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