□状態:ANACS-EF40(VF程度)
このコインは古代インドで鋳造されたディナールとよばれる金貨です。鋳造されたのは同朝7番目の王様カニシカ2世(AD226-240年)時代です。
サイズは直径約2.2センチ/重さは約7.7グラムで、現代コインと比べると小さいですが、古代は金の産出量が少なく、これが標準的なサイズです。当時のインドは帝政時代のローマと交易しており、サイズを統一したと考えられます。当時のローマではアウレウスと呼ばれる金貨が使われていましたが、サイズ・重量とも本コインとほぼ同じです。帝政ローマ時代のアウレウスなら、この程度の状態で30万円をくだることはありません。最近はディナールの相場も上がってきましたが、まだまだ過小評価されていると思います。
表面は王様の立像、裏面はヒンドゥーの女神様アドゥカショーの座像で、アドカショーの文字は当時のギリシャ文字で書かれていて興味深いです。
なお本コインはANACS社の鑑定済みコインで、同社のケースに入っております。ANACS社はアメリカのコロラド州で1972年に設立された、アメリカでもっとも古いコイン鑑定会社として信頼を得ています。同社の特徴の一つは古代インドの鑑定人がいる点で、ご覧のように評価を数字で行います、数字は1-70までで行い基準はPCGSやNGCの基準と同じです。なお現在ではANACS社はNGC/PCGSに次ぐ3番目のシェアを持っており、アメリカの大手オークションでも同社の鑑定済みコインは出品することができます。
現在のところ古代コインを検定できるのは、大手ではANACSしかありません。鑑定済みのクシャン朝ディナールはめったに市場に出てきません。
なお本貨に対するANACSの評価は、写真のようにEF-40ですが、これは古代インドコインに対する同社の平均的な状態です。表面、裏面ともに高い部分は摩耗が進んでいますが、両面ともセンターに打たれておりマズマズの状態だといえるでしょう。
■サイズ:直径約22ミリ、重さ約7.7グラム
本貨は、アメリカの大手鑑定会社では唯一古代インドを鑑定できるANACS社の鑑定ずみケースに入っております。真贋は同社によって保障されていますが、万一偽物だった場合、無期限に返品をお受けいたします。
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