状態:PCGS-MS62(UNC−/未流通−)
このコインはムガール帝国の衰退期アクバル2世(在位1806年〜1837年)時代に、南インドのマドラス保護領で発行された大型の銀貨(KM-353)です。同時代にインドで発行された銀貨の中で、もっともサイズが大きなコインで3.5センチほどもあります。発行は1808〜1811年ですが、年号が打たれていません。当時のムガール帝国は弱体化が進んでおり、このコインが発行された時点で、すでにマドラス地方はイギリス東インド会社の統治下(=「マドラス保護領」=Madras Presidency)にありました。貨幣の発行もイギリス東インド会社が独自で行ったものです。
オモテには英語とペルシャ語で1/2パゴダと額面が打たれており、ウラには土着のタミル語・テグル語で額面が打たれています。オモテには寺院のゴープラム(塔門)が、ウラにはヒンドゥーのビシュヌ神が描かれています。
この銘柄にはPAGODAの文字が小さいもの(KM-354)と大きいもの(KM-353)がありますが、本貨は後者のLarge Letterです。両者のカタログ価格に差はなく、クラウスの最新カタログ評価は両方ともXF-40が1,950ドルです。なおそれ以上の評価は未記載です。同時代にインドで発行されたコインの中でも目を引く大きさで、デザインも面白いコインです。
さてこのコインについてです。
ご覧のようにウラ/オモテとも摩耗は進んでおらず、この銘柄にしてはかなりの高状態です。PCGS社は本銘柄(KM-353)を14枚鑑定していますが本貨は準最高鑑定です。
MS63:2枚
MS62:3枚 ←ココです(PCGS準最高)
MS61:1枚
MS60:0枚
AU58:1枚
AU55:1枚
AU53:2枚
AU50:1枚
XF40:1枚
VF35:2枚
この銘柄に関してはPCGSよりNGCのほうが鑑定数が豊富です、以下はNGC社の実績です。
MS66:1枚
MS65:2枚
MS64:5枚
MS63:8枚
MS62:10枚 ←ココです(上位30%以内)
MS61:5枚
MS60:1枚
AU58:12枚
AU55:8枚
AU53以下:43枚(15枚のDetails鑑定含む)
NGCの鑑定数は95枚ですが、MS62は上位26枚に入ります。
さてこのコインについてです。
オモテ/ウラとも色合いはグレーで、「イルカ」に似た色合いです。コインの色にまだらはなく、ほぼ均一です。トーンはほとんど乗っていませんが、光の当たり具合によって銀本来のシブい輝きを見せます。摩耗もさほどみえず、ウラ/オモテとも綺麗です。また洗浄やクリーニング、サビ取りなど人手が加わった痕跡がなく、好感が持てるコインです。以前販売した同状態の個体ほどトーンがきれいではありませんが、MS62の評価にふさわしい高状態のコインです。
ここ数年アジアのコインは注目されていますが、インドのコインは最有力だと店主は思います。経済成長と貧富の格差が同時に進むインドでは、実物資産の一つとしてコインへの投資が進むと考えています。
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■サイズ:直径35ミリ、重さ約21.17グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるPCGS社の鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
■ゆうパック、もしくはクロネコヤマト便でお届けします。
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