状態:NGC-MS64(UNC/未流通)
ガンガ朝は5世紀頃から15世紀頃まで、インド東部にあったヒンドゥー教の国です。資料が少なく分かっていないことが多いのですが、本貨が(西)ガンガ朝によって発行されたのは、どうやら間違いなさそうです。
このコインは無銘(文字は書かれていない)ですが、オモテは盛装したゾウが、ウラには花をモチーフにした渦巻き模様が刻印されています。ゾウさんがデザインされていることから「ガジャパディ・パゴダ(ゾウさんのパゴダ=象王印)」と呼ばれ、大変人気のあるコインです。このコインは年に1〜2枚、国内のオークションに出てきますが、本貨のようなMS高鑑定の個体はめったに出てきせん。
なおNGC社はこの銘柄を246枚鑑定していますが、内訳は以下の通りです。
MS66:2枚
MS65:7枚
MS64:19枚 ←ココです(上位12%以内)
MS63:30枚
MS62:44枚
MS61:19枚
AU58:32枚
AU55:19枚
AU53以下:74枚(66枚の数字なしDetail鑑定を含む)
さてこのコインについてです。
はじめてこの銘柄をご覧になる方は、いったいどこがゾウさんの顔かお分かりにならないのではないでしょうか。12時から1時あたりにあるのが顔で(3番目の写真をご覧ください)、この銘柄は小さなコインの中に大きな象を入れる必要があるので、かなりデフォルメ化されているのですが、顔の中にはかわいらしい目もくっきりと描かれています。また目の上のマユも綺麗に打たれています、この銘柄は目が入りきらずに切れてしまっているものが多いのですが、こんなに余裕をもって打たれている個体は稀です。頭に帽子が乗っているのもかわいらしいです。
長いハナはケースの右上ツメ部分から下にむかって伸びていますが、先っぽがクルッと丸まっているのもかわいいです。コインの下のほう6時あたりにあるのが装飾された脚です。足の左に見えるのはゾウさんの胴体で、これもきれいに装飾されています。
この銘柄の場合、小さなコインのなかにゾウさんをすべて入れてしまうという技術的な難しさがあり、顔から足先まで完全に入りきらない個体が多いですが、ご覧のように本貨はすべてのパーツがうまく収まっており、今まで店主がみてきたなかでもかなり良い出来栄えです。
状態もよく、ご覧のように使用による摩耗もほとんどなく、ハナや脚、胴体に施された装飾の高い部分もきれいに残っています。
ウラ面は冒頭のように花をモチーフにした渦巻きの文様ですが、小さなコインの中に躍動感と芸術性を感じることができますし、摩耗やキズもなくきれいに打刻されています。
こうやって見るとなんともかわいらしいコインです。直径13ミリほどの小ブリな金貨ではありますが、希少性が高く状態も良いコインです。インド古来の金貨としてもっと人気が出ると店主は思います。
なお「ときいろ」では今年(2024年)の年央に本銘柄のNGC-MS64を同額で販売させていただきました。
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■サイズ:直径13〜14ミリ、重さ約3.9グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社のNGC社の鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
■ゆうパック、もしくはクロネコヤマト便でお届けします。
■お支払いについて:本商品は銀行振り込みでお受けしております。
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