状態:NGC‐AU Strik4/5 、Surface4/5(EF)
アケメネス朝のアルタクセルクセス1世時代(在位BC465年から424年)からクセルクセス2世(同BC424年)にかけ、サルデス(Sardes=現トルコの都市)で造られたダリックと呼ばれる金貨です。
ダリックは現在の基準からみると小型の金貨ですが、金の産出量が少なく、経済の規模も小さかった当時としては十分に大型の金貨でした。描かれているのは左手に弓、右手に槍をもって走る王様(もしくは先祖神)で、ウラ面は無紋様です。
後世アレキサンドロス大王の侵攻によってペルシアが滅んだ後、このコインの多くは溶解されスターテル金貨に打ち直されたといわれています。それでもいまだによく市場に出てくるところを見ると、よほど大量に造られたのではないでしょうか。数が残っているせいか、この銘柄は5年ほど前までEF程度の高状態でも20-25万円で入手できたものですが、なんといっても2500年ほども前に造られた金貨です、当時の相場は安すぎたと思います。ここ数年は急速に値を上げており、今では本貨のようなAUクラスなら、オークションで60万円以上の値を付けるようになってきました。「ときいろ」でも3年前にこの銘柄のNGC-AUクラスを57.6万円で販売しましたが、いまではその値段でお売りできなくなってしまいました。古代の金貨相場が高騰する中で、この銘柄はまだ評価不足だと店主は思います。
さてこのコインについてです。
少し流通による摩耗が見えますが、目だったキズや削り痕(Scuff)などもありません。またご覧のようにまん丸に近い平ガネに打たれており、王様がバランスよく入っています。NGC社のラベルにもネガティブなコメントはついておらず、この銘柄の中ではかなり状態が良い部類に入ります。
直径1.5センチほどの小さな金貨ではありますが、コロンと厚みがあってかわいらしい金貨です。店主は2500年ほども前に、こんなにデザイン性の豊かな金貨が使われていたことに驚きます、当時のオリエントの文化水準の高さがうかがえるコインです。
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■サイズ:直径14〜16ミリ、重さ約8.3グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGCの鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
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