状態:未鑑定(AU/準未流通)
このコインはクシャン朝インドのヴィマ・カドフィセス(在位AD107-127年)時代に造られたディナール金貨です。
ヴィマ・カドフィセスはクシャン朝の三代目の王とされています。このカドフィセス時代にクシャン朝のコインは一新され、その後のカニシカ時代に引き継がれてゆきます。
オモテ面はギリシャ文字で「王バシレウス・ホオエモ・カドフィセス」、ウラ面には当時のインド固有の文字であるカロシュティー文字で「大王、諸王の王、世界の支配者、シヴァ、ヴィマ・カドフィセス、保護者」と書かれています。カドフィセス以降は、このようなギリシャ文字とカロシュティー文字を併記する習慣は無くなりました。
クシャン朝のディナールとしては五代目のフヴィシュカ(在位AD150-191年)以降はよく出てきますが、四代目のカニシカ1世(AD127-150年)と三代目のヴィマ・カドフィセスはめったに出てこずのディナールは希少で値も張ります。
なおヴィマ・カドフィセスクはクシャン朝3代目の王様ですが、それ以前の2代(初代ヴィマ・タクト、2代目クジャラ・カドフィセス)時代には本格的に金貨が発行された痕跡はありません、おそらくヴィマ・カドフィセスは帝政ローマとの交易によって刺激を受け、本貨に代表される金貨を発行されたのだと思います。その意味で、本貨はクシャン朝初期を代表する金貨といっていいのではないでしょうか。
クシャン朝のコインはNGC社/PCGS社ともに鑑定の対象外です。したがって本貨もケースに入っていない「裸のコイン」ですが、もちろんほかのコイン同様、本物であることを無期限に保証いたします。
さてこのコインについてです。
ご覧のようにオモテ/ウラとも流通による摩耗はほとんどなく、ご覧のように王様の表情もはっきりとみえますし、両面ともほぼセンターに打たれています。肖像は切れずにちゃんと収まっていますし、オモテのローマ文字、ウラのカロシュティー文字も収まっています。
打刻も鮮明ですし、スムージングの痕跡や加工痕もありません。ただ一点ご注意いただきたいのは、エッジ部分が全体的に軽くヤスリがけされている点です(9番目の拡大写真でご確認ください)。その点を踏まえてもこの銘柄にしては稀な高状態です。なおオモテ面のヴィマ・カドフィセス肖像の後頭部のフィールドにある紋様と、ウラ面に描かれたシヴァ神のひざの左側の紋様は同じですが、これはヴィマ・カドフィセスのシンボルマーク(モノグラム)です。
ここのところインド経済の急成長に伴って、インドコインは発行された時代にかかわらず値を上げています。ヴィマ・カドフィセスのディナールは、クシャン朝コインの中でも希少性が高く、今後さらに入手が難しくなると思います。
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■サイズ:直径18ミリ、重さ約7.98グラム
■本貨は、鑑定会社のケースに入っていない”裸のコイン”ですが、本物であることを保証いたします。どうぞご安心のうえお買い求めください。万一偽物と判明した場合、他の「ときいろ」の商品と同様、無期限に返品を承ります。
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