◇状態:NGC-MS65(FDC/完全未使用)
イギリスの東インド会社で1835年に発行された1ルピー銀貨の2枚セットです。1〜4番目の写真はNGC‐MS63で、5〜8番目の写真はNGC‐MS62です。9、10番目は2枚並べて撮った写真です。
この銘柄にはボンベイ鋳、カルカッタ鋳があり、さらに肖像の首の下に造幣局長のイニシャルFが刻印されたものと、RSが刻印されたものがあります。MS63のほうはRSが打たれており、MS62のほうにはFが打たれています。さらにこの銘柄はウラ面の葉っぱのデザインにもいくつかのバラエティがあり、これらの組みあわによって希少性が異なります。
この2枚はいずれもカルカッタでつくられたものですが、上記のように造幣局長のイニシャルとウラ面のデザインが異なります。ウィリアム4世のルピーは1840年に発行されたヴィクトリアより希少で値も張りますが、MS63のほう(S&Wのカタログ番号1.37=S&W‐1.37 )は、そのウィリアム4世ルピーの中でも特に値が張ります。ご参考までにS&W‐1.37のカタログ評価はUNCで1000ドルです。
なおNGC社はこの銘柄(S&W‐1.37)を55枚鑑定していますが、内訳は以下の通りです。
MS64:1枚
MS63:10枚 ←ココです(準最高鑑定、上位約20%)
MS62:8枚
MS61:8枚
AU58:12枚
AU55以下:16枚
一方でMS62のほうはイニシャルFですが、NGC社はこの銘柄を358枚鑑定しており、本貨MS62は上位100位に入るマズマズの高鑑定です。
最近の英領インド、および英国東インド会社金貨モハールの値上がり傾向は顕著ですが、この銘柄ルピーも同様で、特に状態の良い個体は少しずつ人気が出てきました。
上の鑑定分布をご覧になってお分かりのように、この銘柄は案外と状態の良いものは残っていません。ヨーロッパの同時代をみると、MS65を超える銀貨はたくさん残っていますが、アジアではMS64を超える状態の個体はなかなか出てきません。インドの経済発展への期待は高く、店主はこの時代から1900年初頭にかけてのルピーは有望だと思います、お安いうちにいかがでしょう。
なお当時のインドは経済規模が小さかったからでしょうか、本貨はルピーの最高額面ではありますが、直径3センチほど、重さ12グラム弱の中型の銀貨です。
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■サイズ:直径30ミリ、重さ約11.66グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社NGC社の鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
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