□状態:NGC-AU58(EF+/極美+)
スチュアート朝の初代ジェームズ1世(在位1603-1625年)時代、1618年から1619年にかけイギリスで発行されたユナイト金貨(S2620=第5肖像)です。ジェームズ1世は1567年、生後わずか1歳でスコットランド王位を継承しましたが、その後イングランド王エリザベス1世に嗣子がいなかったことから、1603年にイングランド王にも即位しました。その結果、ジェームズ1世はイングランドとスコットランドの王位を兼ねることになり、そのような事情から、この銘柄もまた両国の統合への期待からユナイト(=統合)と呼ばれました。
この時代イギリスのコインの大半は、ロンドン塔(もしくはその周辺)にあった鋳造所(タワーミント=Tower Mint)で作られていましたが本貨も同様です。また当時のコイン製造は機械化されておらず、一枚一枚ハンマーで打ち、大型のはさみで丸くカットされて作られていました。そのため、この銘柄もまん丸ではなくイビツですし、肖像も均一な力で打たれていません、そのあたりの「手作り感」がこの時代のコインの魅力にもなっています。
さてこのコインについてです。
上記のように人の手で一枚一枚打たれていた(=「ハンマード・コイン」)ため、この銘柄も打刻が弱く肖像など鮮明でないものが多いですが、本貨はご覧のようにジェームズ1世の威厳ある表情がしっかりと打たれています。またこの銘柄は金を薄くたたき伸ばして作るため、地金が波打っているものや変形しているものも見られますが、本貨にはそれがなくほぼ平(たいら)でまん丸に近い形です。ウラ面の紋章部分はやや不鮮明ですが、ほぼセンターに打たれています。この時代に作られたハンマード・コインにしては出来が良いと思いますし、NGC社の評価AU58も妥当だと思います。
なおNGC社は本銘柄(S2620)の1618-1619年銘(第5肖像)を12枚鑑定していますが、内訳は以下の通りです。
MS62:2枚
MS61:1枚
AU58:3枚 ←ココです
AU53:1枚
XF40:1枚
VF35:1枚
数字なしDetail評価:3枚
上記のように本貨AU58は、真ん中くらいの状態です。
この時代のハンマーコインは残存数が少ないですし、見栄えもします。イギリス19世紀のコインに比べて出遅れ感があると店主は思います。なお2022年にイギリスで、この銘柄の復刻コインが「British Monarchs Series=英国君主コレクション100ポンド金貨」として発行されています。
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■サイズ:直径38ミリ、重さ約9.0グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社のNGC社の鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
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