□状態:NGC-MS65(FDC)
この金貨はムガール帝国のムハンマド・シャー(在位1719〜1748年)統治下の、デリーで造られたモハール金貨です。ムガール帝国はアウランゼーブ(在位1658〜1707年)の死後から瓦解が始まり弱体化してゆきますが、本貨はその時代の1746年(ヒジュラ歴1159年=ラベル表記)に発行された金貨です。図柄は歴代王のコインを踏襲し、オモテには2行詩(「神の恩寵によってこの金貨をつくった」)、ウラには王の名前(「ムハンマド・シャー、時代の主」とペルシア語で書かれているそうです。
さてこのコインですが、ご覧のようにオモテ/ウラともほぼ完全な状態で残っており、摩耗やキズはほとんど見えません、おそらく一度も使われていないと思います。打刻もシャープで美しく金色に輝いており、この時代のモハールではかなり良い状態だと思います。なおNGC社によってこの銘柄(1746年銘)は、本貨一枚含み2枚しか鑑定されていません。内訳はMS65(本貨)が一枚とMS64が一枚です。なおムハンマド・シャーのモハールはヒジュラ歴1133年から1159年まで発行されていますが、すべてをあわせてもNGC社による鑑定コインは106枚しかありません。内訳は以下の通りです。
MS67: 3枚
MS66: 10枚
MS65: 10枚 ←ココです
MS64: 18枚
MS63: 12枚
MS62: 10枚
MS61以下:43枚(22枚の数字なしDetails評価含む): 3枚
なおStandard Catalog of World Coins 7th editionによると、この銘柄(KM-439.4/1159年銘)の価格ガイダンスはXF40で1200ドルとなっていますが、それを超える状態の記載はありません。
ここ数年インドのコインの価格上昇が顕著です。この銘柄はペルシア文字で書かれており、紋様も私たち日本人にはなじみがないデザインですが、インドの富裕化に伴って値を上げてゆくコインだと店主は思います。
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■サイズ:直径約20ミリ、重さ約10.7グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
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