□状態:NGC-MS62(UNC-)
ガンガ朝は5世紀ごろから15世紀ごろまで、インド東部にあったヒンドゥー教の国です。資料が少なくわかっていないことが多いのですが、本貨が(西)ガンガ朝によって発行されたのは、どうやら間違いなさそうです。
このコインは無銘(文字は書かれていない)ですが、オモテは盛装したゾウが、ウラには花をモチーフにした渦巻き模様が刻印されています。ゾウさんがデザインされていることから「ガジャパディ・パゴダ(ゾウさんのパゴダ=象王印)」と呼ばれ、大変人気のあるコインです。このコインは年に1-2枚、国内のオークションに出てきますが、本貨のようにMS鑑定の個体はめったに出てきません。なおNGC社の鑑定分布は未掲載です。
はじめてこの銘柄をご覧になる方は、いったいどこがゾウさんの顔かお分かりにならないのではないでしょうか。表紙の写真の2時の位置のやや内側にある丸い球がゾウの眼で、その上には眉があります。眼の下にあるのは装飾されたキバで3時の方向に向かって伸びています。キバの下から6時の方向に向かって連なっている丸い球は、装飾がほどこされたゾウの鼻です。7時のあたりにある太い棒状のものはゾウの足です。こうやって見ると小さなコインの中に細かく刻印されていて、なんともかわいらしいコインです。
小ブリではありますが希少性が高く状態も良いコインで、インド古来の金貨として価値が出ると思います。
■サイズ:直径約14ミリ、重さ約3.9グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定済みケースに入っています。真贋は同社によって保証されていますのでご安心ください。
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