オンラインショップ「ときいろ」

□状態：NGC-MS62（UNC-）

このコインは神聖ローマ統治下のアルザスで1623年に発行された1ターレルです。造られたのはアルザスのエンシスハイムという隕石で有名な街です。隕石の落下は1492年ですので、きっとこのコインに描かれたレオポルト5世も、どこかで展示された隕石を見ているに違いありません。なおレオポルト5世は神聖ローマ皇帝にはなれず、オーストリア大公に就いた人です。
 
さてこのコインですが、オモテ／ウラとも時代相応のトーンがのっています。光源の角度を変えてみるとオリジナルの輝きも残っており、重厚で趣のある良いコインです。年号の表記は少し見づらいですが、オモテ面のレオポルトの下に1623とあります。（4番目の写真参照）
レオポルト5世は1586年の生まれなので、この歳まだ37歳だったはずですが、ずいぶん貫禄がありますね。
 
NGC社による本銘柄（KM-257.1/Dav3345）1623年銘の鑑定は2枚のみで、内訳はMS62が一枚、AU58が一枚です。したがって本貨はNGC社の最高鑑定です。なお本銘柄（KM-257.1/Dav3345）は1621年から1624年まで4年間発行されてますが、NGC社の鑑定済みコインは全年号あわせても11枚しかありません、内訳は以下の通りです。
 
MS63:　2枚
MS62:　2枚　　←ココです
MS61:　1枚
AU58:　3枚
AU55以下:　3枚

店主はこの時代のターレルは評価不足ではないかと考えております。ここ数年で中国の大型銀貨の相場上昇に始まって、明治の円銀を含む近隣地域の大型銀貨の相場上昇が顕著です。時間をおいていずれヨーロッパのターレルの相場も上がってくるとみております。なによりも本貨のように状態の良いターレルは決して多くは残っていませんので、もっと高く評価されてよいのではないでしょうか。