□状態:NGC-MS64(UNC+)
このコインはペルーで1968年に発行された50ソル金貨です。この銘柄の発行は変則的で、以下のように発行されています。
・1930年:5,584枚
・1931年:5,538枚
・1967年:10,000枚
・1968年:300枚
・1969年:403枚
1930年と1931年に5000枚以上発行されていますが、この2年がオリジナルで1967年以降はリストライクです。1967年に再発行された経緯を店主は知りませんが、デザインが面白く、関係者から再発行の希望が多かったのかもしれません。それにしても不可解なのは発行枚数で、オリジナルの1930年、1931年の5000枚強は理解できるのですが、リストライクの1968年、1969年はなぜこれほど少ないのでしょう。関係者への贈呈用にリストライクしたのかもしれませんが、だとすればなぜ1967年に10,000枚も発行したのでしょう。
それはさておきこのコインは、発行枚数が少なく本貨も真新しい刻印で打たれたようで、フィールド部分はプルーフライクです。プルーフライクであるがため逆にヘアラインが付きやすく、表紙や2枚目の写真のように特にオモテ面のインディオの顔の周辺部に細かなヘアラインがあります。
なお以下はNGC社による本年号50ソルの鑑定分布です。
MS66: 4枚
MS65: 16枚
MS64: 16枚 ←ココです
MS63: 3枚
総鑑定数は39枚
上記のように狭い範囲に分布していますが、平均はMS65からMS64あたりといったところです。8番目の写真はウラ面の拡大写真ですが、ご覧のようにREPRODUCTION(再鋳)と小さな文字で打たれています。
なお1950年から1969年にかけ、「女神座像の50ソル」が本銘柄と並行して造られていますが、金の含有量は約0.67オンスにすぎません。それに対し本貨の重さは33.4グラム、金の含有量はジャスト1オンスです。額面が同じなら金の含有量が多いほうが選好されますので、このように金の含有量が異なる2種類の50ソル金貨が同時期に発行されることはありません。その点からも本銘柄は流通を目的としたものではなく、関係者向けに造られたものではないかと思います。発行数が極端に少ないうえにデザインも面白いですし、まだ現代コインの域を出ないコインですが、今後は希少コインとして人気化するのではないでしょうか。
■サイズ:直径約33.5ミリ、重さ約33.4グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っております。真贋は同社によって保証されておりますのでご安心の上お買い求めください。
■ゆうパックまたはクロネコヤマでお届けします。
■お支払いについて:本商品は銀行振り込みでお受けしております。
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