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□状態：NGC-PF69 Ultra Cameo

スペイン王フェルディナンド7世時代の1818年に、コロンビアで発行された8エスクード金貨です。肖像はフェルディナンド7世ではなく、その前の王様カルロス4世です。スペイン植民地のカルロス3/4世、フェルディナンド7世の8エスクードはたくさん残っていますが、状態のよいものは稀です。
以下はNGC社による上位鑑定ですが、ご覧のように本貨MS63は総鑑定数26枚のうち最高鑑定です。
 
MS63: 3枚　　←ココです
MS62: 2枚
MS61: 2枚
MS60: 1枚
AU58: 3枚
AU55: 6枚
AU53以下: 9枚
 
なお以下は過去1年分の本銘柄（全ての年号）国内大手オークションへの出品数です。
 
MS62: 1枚
MS61: 1枚
AU55: 3枚
XF45: 1枚
XF40: 1枚
数字なしDetails: 8枚
 
ご覧のように最高でもMS62で本貨と同等のランクは出ていません。さらにその前のカルロス3世/4世の8エスクードについて集計しましたが、全ての出品数63枚中、最高の評価はMS62(2枚)で、以下MS61(4枚)、AU58(3枚)、AU55(10枚)と続きます。カルロス3世/4世、フェルディナンド7世の出現頻度は高いのですが、上記のように状態の良いコインは稀です。
 
この時代に中南米で発行された大型金貨は世界的にも相場上昇中ですが、本貨のように高状態のものは枚数も少なく、今後の価値上昇にも期待が持てると思います。
 
さてこのコインですが、ご覧のようにフィールド部分はウラ、オモテとも造られた当時の輝きをとどめており、とくに周辺部分はオレンジ系のトーンがのっていて時代を感じさせます。この時代のコインによくみられるように、本貨もオモテ面の中心部分にやや打ちが弱い部分もありますが、それは摩耗ではなく製造機の性能不良や刻印側の摩耗によるもので大きな欠点ではありません。ご覧のようにウラ面のほうは均一にきれいに打たれています。なおウラ、オモテともコインの周辺部分は強くはっきりと打たれていますし、全体的に摩耗やアジャストメントマークもなく、欠点のない良いコインです。
 
なおこの銘柄のカタログ評価ですが、Standard Catalog of World Coins 9 th editionによりますとXF40が2,250ドルとなっています。XF40を超える評価は記載がありませんが、同銘柄の1810年銘のみMS60の価格の記載があり5,500ドルとなっています。