□状態:ANACS EF-40
グプタ朝はチャンドラグプタ1世の時代(AD320-335年ごろ)に建国され、3代目のチャンドラグプタ2世の時代に北インドから南インドまで版図を広げました。このコインは2代目のサムドラグプタ王の(在位AD335-380年)時代に発行された金貨です。この時代の金貨はクシャン朝と同様ディナールと呼ばれており、サイズや重量もクシャン朝時代の金貨の様式を踏襲しています。
グプタ朝時代のディナールは、描かれている図柄によって人気の良しあしがあります。このコインはグプタ朝時代初期のコインで、まだ図柄としてグプタ朝特有の自由な表現を見せるに至っておりません、グプタ朝のディナールの魅力は、型にはまらず自由でインド的な人物姿にあると思います。
でもおもて面のサムドラグプタ像をよくみますと、前の時代クシャン朝のコインと違い、王様の像もしなやかな立ち姿で、このあとのグプタ朝コインへの発展へのつながりを示唆しているようにみえます。
おもて面は馬に乗った王様(サムドラマラグプタ)で、左手には槍を持っています。クシャン朝時代のディナールは三叉の戟が定番の様式になっていますが、この点でもこの「初期のグプタ朝コイン」はすでにグプタ朝コインの様式へ移行しているといえるでしょう。
裏面は女神様アドカショー(Ardoxsho)で座椅子に座っていますが、時代の経過とともに、このアドカショーはインド化してラクシュミーへと姿を変えてゆきます。
なお「ときいろ」では以前グプタ朝のディナール(商品番号213-16)を一枚だけ販売したことがありますが、あのコインはグプタ朝の特徴が強いコインでした。このコインはグプタ朝初期のコインですので、上記213-16に比べ安く設定させていただきました。
なお本コインはANACS社の鑑定済みコインで、同社のケースに入っております。ANACS社はアメリカのコロラド州で1972年に設立された、アメリカでもっとも古いコイン鑑定会社として信頼を得ています。同社の特徴の一つは古代インドの鑑定人がいる点で、ご覧のように評価を数字で行います、数字は1-70までで行い基準はPCGSやNGCの基準と同じです。なお現在ではANACS者はNGC/PCGSに次ぐ3番目のシェアを持っており、アメリカの大手オークションでも同社の鑑定済みコインは出品することができます。
現在のところ古代コインを検定できるのは、大手ではANACSしかありません。鑑定済みのグプタ朝ディナールはめったに市場に出てきません。
なお本貨に対するANACSの評価は写真のようにEF-40で、グプタ朝のディナール自体が稀で、たまに市場に出てきても摩耗が進んだものが大半です。このコインはグプタ朝のディナールとしては平均を上回る状態です。
■サイズ:直径約20ミリ、重さ約7.65グラム
■本貨は、アメリカの最も古い鑑定会社であるANACS社の鑑定済みケースに入っています。真贋は同社によって保証されていますのでご安心ください。
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■お支払い:本商品は銀行振り込みでお受けしております。
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