□状態:NGC-MS★、Strike:5/5 Surface:4/5
このコインは、紀元前54年前後にドナウ川周辺にいたスキタイ人の国トラキアで造られました。
表面は3人の人物が描かれており、中央はローマのコンスル(執政官)と考えられています。先頭を歩く護衛の前に文字が書かれていますが、一説にはBRと読みこのコインがカエサルを暗殺したブルータスと何らかの関係があると考える人もいます。その根拠はいくつかあるようですが、同時代にローマで発行されたブルータスの銀貨(「デナリウス銀」)の裏面に、本貨と同じく前後を護衛された執政官を描いたものがあり、そのことからもブルータスとこのコインの間に何らかの関係があると考える人もいます。
ブルータスはカエサルを暗殺(BC44年)した後、その地盤をローマの東部に置いています。このことからそれ以前もこのコインが発行されたトラキアと何らかの結びつきがあったのかもしれません。そのような観点で見ると本貨に描かれた中央の人物がブルータスである可能性もあると思います。裏面はわしの絵でレースをつかんでいます。
さてこのコインの状態です。ご覧のようにNGC社の評価でMS★となっていますが、この★マークには意味があります。
NGC社では例えば同じMS64というグレードであっても、明らかに魅力的なコインとして見る者に訴えてくる(Eye Appeal)コインがあるといい、そのようなコインには特に★を付けてプラスの評価をしています。ご存じのようにNGC社は古代コインに対し、例えばMS、AU、XFといった評価をしますが、これはあくまでそれぞれのコインの摩耗度合いのみに着目し評価したもので、そのコインの美しさを評価するものではありません。その部分を補完するため同社では★を付加しているといえるでしょう。
このコインはご覧のようにMSのあとに★が付いています。あくまでNGC社の主観によるものではありますが、このコインの価値に良い影響を与えているといえるでしょう。
■サイズ:直径約20ミリ、重さ約8.3グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っております。真贋は同社によって保証されておりますのでご安心の上お買い求めください。
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