『触れて楽しむ古代コインシリーズ』
「ときいろ」では鑑定会社のケースに入っていない古代コインを、『触れて楽しむ古代コインシリーズ』として順次アップしてまいります。2000年以上前の古代人が実際に手に取り使ったコインを、皆さまにも手で触れお楽しみいただければ幸いです。
なお古代のコインは造られてから既に2000年以上経過しており、その間さまざまな人たちに使われ、触れられながら現代の私たちに引き継がれております。もちろん丁寧にお取り扱いいただく必要はありますが、多少手で触れてもさらに劣化が進むことはほとんどありません。
ご購入後はどうぞ実際にお手に触れていただき、古代の手触りをお楽しみください。きっと鑑定会社のケース入りコインでは味わえない、コインの重量感をお楽しみいただけると思います。
帝政ローマ、アントニヌス・ピウス（在位AD138-161年）統治下に発行された、セステルティウス銅貨
□状態：VF(美品)、なお鑑定会社のケースに入っていませんのでご注意ください。
セステルティウスは当時使われていた大型の黄銅貨です。
黄銅は青銅よりも高価でかつ美しく、造られた当時は金色に輝いていたといわれています。セステルティウスの特徴はなんといってもサイズの大きさです。一般のセステルティウスは直径24ミリから35ミリほど、重量23グラムから28グラムほどもあります。サイズが大きいだけにデザインも細かく刻まれており、価値は当時の金貨（アウレウス）には遠く及びませんが、表面に描かれた皇帝の肖像や裏面のデザインなども細密で、美術品や歴史資料として見た場合、むしろセステルティウスのほうが面白いのではないかとさえ思えてしまいます。
さてこのコインです。表側に書かれているのはアントニヌス・ピウスで、五賢帝の4番目です。前帝のハドリアヌス時代の外征主義から転換し、内政と文治に努めたといわれています。表面（おもてめん）のふちに描かれた文字はANTONINVS AVG PIVS PP TR P �将� で、これはアントニヌス・アウグストゥス・ピウス（ここまでが皇帝の名前）、後半のPPは国父（尊称）、TR(護民官)へと続きます。
裏面の文字はINDVLGENTIA AVG COS �靴如⊇�神像の下にはお約束のSC (「元老院（Senatvs Consvlt）決議」の文字があります。
セステルティウスは日常使われていたコインだけに状態が良いものは稀で、表面(おもてめん)はツルツルになり、皇帝の表情はほとんど読み取れず文字も解読不能なものが大半です。このコインも状態は決して良いとは言えませんが、それでも「裸のコイン」としてお手に取ってお楽しみいただくには十分な状態です。このセステルティウスは3センチ以上もある古代の大型コインです、文字や肖像も何とか読める様態なので、ぜひ手に触れていただき古代の手触りをお楽しみください。
■サイズ：直径約32ミリ、重さ約21.07グラム
■なお上記のようにこのコインは鑑定会社のケースに入っておりませんが、もちろん本物であることを保証します。万一偽物だった場合は無期限に返品をお受けいたしますので、どうぞご安心下さい。
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